5ラウンドシステムの成果?続編1

 2年半以上前に書いた5ラウンドシステムの成果?という投稿があるのですが、いまだにこの記事に対するアクセスが定期的にあります。それも月1とか週1ではなくほぼ毎日のようにあるのです。おそらく検索されてのことだと思いますが、それだけ興味を持っている方が多いのでしょう。特に今年は教科書の改訂期にあたり新しく5ラウンドシステムが始まる学校もあるもあると思います。当時の記事は こちら

 さて、当時は川口市はまだ始まったばかりということで先行導入した熊谷市を例にとりました。いくら現場の人が、これは画期的なシステムだとか成果が期待できるといっても、客観的に判断するにはやはりテストの結果を見るしかありません。それも県単位や全国規模のテストです。それで当時は埼玉県で行われている学力検査の数値を使いました。

さらに3年分の数値を追加して見てみます。

春に実施されるため中1には英語がありません。よって中2と中3のデータです。埼玉県の平均と熊谷市の平均を並べてみました。(出典:埼玉県教育委員会)

平成28年に熊谷市の全中学でラウンドシステムが導入されました。よって成果が現れるのは翌29年からです。画像でいうと、黄色が導入前、青色が導入後の結果です。これを見て5ラウンドシステムの成果が出た!と思える人は10人中何人いるでしょうか。

続きまして川口市も見てみます。

 川口市で5ラウンドシステムが導入されたのは令和3年、よって翌4年からが比較対象となります。少なくとも点数で判断する限りこちらも際立った成果があるとは思えません。

 導入されるときは革命的なシステムのような宣伝文句でした。となると少なくとも県平均より+10点くらいは高い数値を期待してしまいます。ところがほぼ現状維持、厳密に言うと熊谷も川口も導入前より低くなっています。

 前回は様子見だったので書かなかった事実が一つあります。それはこの調査の県平均というのは県平均であって県平均ではないのです。何のことかと言いますと、実はこの調査には県で一番人口の多いさいたま市が参加していないのです。政令指定都市だから独自の調査をしているのでしょう。これが何を意味するのか、分かる方には分かると思います。

 何を隠そう、さいたま市は全国で1,2を争うほど英語の学力が高い自治体なのです。それは何度かニュースにもなっています。ちなみにある文科省の調査ではさいたま市は5年連続で中学生の英語力全国1位の自治体となっています。

 そのさいたま市が参加していない中での平均点です。ということは県内の人口比20%を占め、全国TOPの英語力を持つさいたま市が参加したら平均点が一気に上昇し、熊谷市も川口市もあっという間に平均以下になることは明らかです。おそらく2~3点はマイナスになると思います。なお、さいたま市では今も昔も5ラウンドシステムは採用しているという話は聞きません。

 以前にも書いたかと思いますが、私は5ラウンドシステム自体を否定しているのではありません。勉強のやり方にはいろいろな方法があっていいと思います。ただ、この方法では教科書の内容は暗記できても、中学生にとっての喫緊の課題である模擬テストや入試には成果が現れにくいということです。

 すでにご存じの方も多いように、5ラウンドシステムでは文法は後回しです。しかし中3の1,2学期の模試には当然中3の文法も出題されます。

 学校の先生も大変だと思います。横浜の中高一貫校でうまくいったからといって、普通の中学生が同じことをやってもうまくいくかどうかは分からないでしょう。

 5ラウンドシステムを最初に始めた横浜市立南高校付属中学は名前の通り中高一貫校です。横浜のことは詳しくないので、ちょっとネットで調べてみたら信頼できると思われる塾の偏差値では、同じ公立の中高一貫校であるさいたま市の市立浦和中より2くらい高めでした。これだけで埼玉県の人には結構高い数値であることはご理解いただけると思います。

 しかも中高一貫校ですから高校受験の心配もなく、そもそもの英語の学習時間も通常の公立より多い学校です。その比較的、どころかかなりの学力を持った生徒たちに行ってうまくいった授業と同じことを、とくに受験勉強の経験もなくアルファベットも書けるかどうか怪しい中学生に実施してはたして同じ成果が期待できるでしょうか。

 始まって数年たちますが、なぜかネットにはいい評判があふれています。それは宣伝のためのマスコミの記事や、関係者が発しているからです。もちろん実際に授業を行っている学校の先生が表立って批判することはできません。しかし塾に出入りしているいろいろな教材関連の営業の方に聞くと、あいかわらず5ラウンドシステムに関していい評判は聞きません。どこの塾でも苦労しているようです。おそらく学校の先生も苦労しているだろうと思います。

 そんななか、5ラウンドシステムについてなかなか興味深い記事を発見しました。長くなったので次回触れたいと思います。

理科の教科書

 今年は中学の教科書改訂にあたります。基本的に中学の教科書は同じ教科書を4年間使うことになっていて、4年ごとに教科書が変わります。変わると言っても今回はたいして変わりません。学習指導要領が大幅に変更になれば話題にもなりますが、今回は全くと言っていいほど変更はなく、ただ教科書が新しくなるだけです。

 公立の場合自治体ごとに教科書は決まっていて、埼玉県は25地区に分かれています。川口は第2地区にあたり、国語、英語、数学、社会は前年度と同じ教科書会社です。理科は諸事情により会社が変わりました。変わること自体はいいのですが、今年度から使うことになる東書は前年度までの大日本と、学習内容の順番が異なります。

 例えば中3の場合、履修順に
昨年は物理、生物、化学、地学 ですが
今年は化学、生物、物理、地学 の順です

 ちなみに隣のさいたま市が採用している啓林館という教科書では
今年は生物、地学、化学、物理の順です

去年と今年の順番が違うのはそこまで困ることはありませんが、教科書によって習う順番が違うのは各方面に多大なる影響があります。まず北辰テストですが、ある地域では習っているけど他の地域では習っていないとなると中3の内容が試験に出せないのです。実際北辰図書からもその旨発表されており、第4回までは中3の内容は出題されません。

あと困ると言えば塾でしょうか。うちのように戸塚中限定にしていれば問題はありませんが、東川口というのはちょうど市境で、駅周辺には川口市、さいたま市、草加市、越谷市の生徒が集まる塾も多くあると思います。この4つの市は地域区分も見事にバラバラつまり教科書もバラバラです。理科で言うと、川口、草加は同じですが、さいたま市は別の教科書、越谷市はさらに別の教科書です。先ほど書いたように教科書で習う順番が違うということは、集団指導の塾の場合そろえることも不可能です。市でクラスを分けるか、個別指導で対応するしかありません。

 塾を選ぶときにこういうことまで考慮する人はあまりいないと思いますが、実際のところ教科書はバラバラなので塾内でそろえるのは難しいのです。そういうこともあって当塾では戸塚中限定にしているわけです。教科書の内容が違うのは3年生だけではありません。1年も2年も同様です。したがって、対応が難しいため理科や社会は中1・中2では学習しない塾も多くあります。うちの塾生が理科、社会を得意教科にしているのは1年生からしっかり学習できるからです。

 同様のことが全国どの地域でも起こっているわけです。教科書会社同士で話し合ってせめて履修順を同じにするなどの措置を取ってくれたら、模試の会社も、いろいろな塾も対応が楽になるのですがいかがなものでしょうか。

授業中止

 先ほどから雪が強くなってきました。予報通りならしばらくやみそうにないので、生徒の皆さんならびに送迎の保護者の皆様の安全を考え、今日の中1の授業は中止します。振替は明後日3月6日(木)の同じ時間帯になります。よろしくお願いいたします。

 なお、同じ内容のLINEを保護者の皆様、塾生の皆さんにも送っています。これでおそらく伝わったと思いますが、間違えてくる生徒がいたら困るので念のため授業開始時刻まであと30分ほど私は待機します。誰も来ないことを確認したら帰宅いたします。

 こんな時のために用意しておいた融雪剤を一袋塾の周りに散布しました。効果があることを期待します。

連日のテスト対策

 今日は月曜日ですが天皇誕生日の振替休日ということで学校は3連休の3日目です。26日から学年末テストが始まるので塾としては連日テスト勉強ということになります。

 22日・23日・24日の3連休はいつものテスト前の土日と同じで昼過ぎに塾を開けて、中1から中3まで入れ代わり立ち代わりで22時ごろまで塾生の学習につきあいます。実際のところ中1はその前の金曜日から26日まで6日間連続で塾に来ることになっています。曜日の関係で1日少ないですが中2も5日間連続です。これは希望者ではなく、塾生全員が共通の時間割として塾で勉強することになっています。もちろん5日連続だろうと6日連続だろうと、別に費用が掛かるわけではありません。

 中3はすでに学年末テストは終わっていますが、中1・中2ともに今回の範囲は過去最大級に広くなっています。特に中1の社会、中2の社会は相当時間がかかりそうです。うちの塾はテスト前に関係なく普段から社会の時間を取っているのでそこまで苦労しなくてすむと思いますが、中1・中2で社会を学習している塾はほとんどないでしょうから、今回は結構大変だと思います。

 また、学年末テスト対策と並行しておこなっているのが中3の入試対策です。こちらはもう2ヶ月くらい前から入試に合わせた勉強をしているので直前は確認作業といったところです。塾生には話していますが、あと数日となった今は無理して難しい問題に手を出そうとせずに、基本的な事柄の確認に時間をかけた方がいいと思います。

 高校入試はほぼ同じくらいの学力をもった生徒が集まります。よって入試の時に自分だけが解けない問題などないと思っていいです。自分が分からなければ、隣の人も分からない。そう考えて大丈夫です。むしろ他の人が正解できるような基本的な問題にミスがないのか、いかに失点を少なくするのか、そのあたりに神経を傾けてほしいところです。

 そのための練習をここ一ヶ月ほど行っています。

おまもり&おみやげ

 中学3年生の冬期講習もまもなく終了します。講習用のテキストは各自2種類用意しているため、教科によっては2種類目に入ったものもあれば数学など時間がかかるものはまだ1種類目のテキストを使用しています。いずれにしても3学期も引き続きこの冬期講習用のテキストを使用して問題演習に取り組みます。そしていよいよあと1ヶ月を切ったころからは埼玉県の公立入試を意識したテスト形式の教材を使います。これもまた塾生全員に渡します。1年間で何十冊渡したか分からないくらい塾生にはテキストを渡しました。

 また今日はテキストとは別に3年生にはおまもりを渡しました。本当は1月の初日(4日)に渡したかったのですが、欠席がいたため全員揃った今日となったわけです。塾を始めた2002年から数えて今年は23回目の高校入試です。毎年この時期にお守りを渡すことにしています。以前は私が太宰府天満宮で人数分まとめて入手していましたが、最近はあらかじめ塾生に希望の色を聞くことにしています。兄弟姉妹で通う生徒が多いため、お守りはもはやサプライズではなくなったからです。今年も結構気に入ってくれたようです。

もう渡ししてしまったのでお守りの画像はありません。

と思ったら3年前の画像が発見されました。今年もこれと同じものです。画像は当時のものですが、今年は男子には黒、女子には桃色が人気だったようです。早速カバンや筆箱につけているようでした。このお守りを見て頑張って勉強したことを思い出してくれたら嬉しいです。

また帰省の帰りは福岡から飛行機で帰ったため、博多駅で塾生におみやげを買ってきました。

こちらは冬休みも頑張っている中学1年生~3年生全員に。

数学強化月間 伸びる生徒の特徴

 塾をやっていると年によって途中入塾の多い学年もあれば、ほとんど新規の生徒が入らない学年もあります。新しく入塾する生徒は、定期テストの成績が思わしくない場合もあれば、自力で勉強できるから塾に通わなかったけど2年や3年になって通い始める場合もあります。

 テストの結果が思わしくなくて入塾する生徒の場合も、成績はまずまずだったけどさらに勉強したいから入塾する生徒の場合も、数学の成績が伸びる生徒には同じような特徴があります。それは人の話を素直に聞くということです。もちろん算数レベルの計算ができることは大前提ですが、暗記の割合が大きい社会や理科とちがい数学には問題の解き方というのが存在します。図形や関数はもちろん、方程式や計算問題にも途中式の書き方などのルールがあります。これを自力で理解するのは相当大変です。

 したがって、うちの塾では数学の授業では必ず途中式の書き方や考え方を板書します。また計算問題では途中式の書き方も細かく指示を出します。これは20年以上教えてきた経験から導き出されるもので、一言で言えば一番間違いの少ない方法を教えているのです。

 そのあたりをきちんと聞いて理解しようという意識がある生徒は、まず伸びます。しかし計算で間違いの多い生徒の特徴は、計算が自己流に陥っている生徒です。それは塾で実施している小テストを見れば分かります。その都度、途中式を書き入れたりしますが、それで次回から直してくれる生徒もいれば、そうでない生徒もいます。

 2つ前の投稿で中2の数学の小テストの画像を載せましたが、この生徒は入塾前(中1の1学期)は学校の平均よりも30点くらい低い点数でした。が入塾して実施する小テストを見るたびに、私はこの生徒は伸びるだろうと思っていました。いま入塾して1年以上たちますが、この前の期末テストでは学年平均を10点以上超えていました。たった10点と思う方もいるかもしれませんが、模試に換算すると偏差値20くらい上がったのと同じ意味です。

 これだけあげるのは自力ではほぼ無理で、入塾していなかったらおそらく今も数学で苦労していたことだろうと思います。なぜ私がこの生徒は伸びるだろうと思ったのかというと、小テストに書いてある途中式が私が教えている通りに書いていたからです。それまで途中式とか意識していなかったと思います。なんとなく感覚で答えていたものがしっかりとした根拠に基づいた解答になっていったわけです。

 途中式にこだわるのは理由があります。それは間違えた場合にどこで間違えたのかを把握できるからです。採点する私にも、実際に答えを書いている本人にも言えることです。ところが途中式を書かないと、どこで間違えたのかすら分かりません。これでは同じ問題を100回やっても何の進歩もありません。暗算で解ける小学校の算数とは違い、中学の数学は途中式が重要になってきます。この書き方はすべて塾で教えます。きちんと聞いて解くときに意識している生徒は伸びるし、自己流を続けたらいつまでたっても数学で苦労するというお話です。

 私は塾で数学を教えるときにワークとか参考書の途中式はまったく見ません。それは問題集や参考書の途中式は省略してあることが多いから参考にならないのです。つまり中学生が自力で解こうにも途中式が省略されていればどう解いていいのか分からないということが結構な頻度で起こりえます。だから塾で途中式の書き方や解き方を学ぶのです。

 塾で私が教える方法をしっかり聞いて問題演習や宿題でその方法を真似てみる。これが数学が伸びる生徒の特徴です。簡単なようでいて意外と難しいのです。    

数学強化月間1

 期末テストが終わってから、中1と中2は毎回小テストを行っています。小テストの内容はテスト前と同じで英語と数学。例年は勉強の習慣をつけるために1学期の前半は積極的に英語の小テストを実施していましたが、今年はこの時期も続けています。

 英語はラウンドシステムになって以来文法力、語彙力が落ちていることを実感したからです。ラウンドシステムでは文法事項をいつのまにか習ったことになっています。または習ったかどうかさえ分からないという生徒もいます。以前の教科書ではユニットごとに文法事項がはっきりしていましたが、今の光村の教科書はラウンドシステムありきなので文法は二の次です。学校の先生もこの教科書での授業はさぞ困っていることだろうと推察します。中学の教科書は4年ごとに入れ替わるのですが、来年度川口市の英語はラウンドシステムの光村を継続することが決まっています。

 数学に関しては単純に学力アップを目指してのものです。応用力というよりも基本的な計算力アップを目指しています。よって問題は難しくはありません。小テストですから20分も30分もかかって授業時間が削られては困ります。プリントの両面に英語、数学の問題を用意し合わせて10分程度を目安にしています。ひとりで全教科教えているとこういうことが臨機応変に実施できます。

 これは先日実施した中2の小テストです。数学は数の計算と、文字式の計算と、連立方程式と、一次関数と、角度の問題がメインです。3学期に確率を習ったら追加されます。習ったばかりならできるでしょうが、ずいぶん前に習った内容も忘れないようにと小テストで反復練習を行っているわけです。1年の内容とか1学期の内容だから覚えているだろうと考えるのは大間違いで、結構忘れている生徒は多いものです。3年生になって復習するときに1からやり直すよりは今のうちから復習を意識したほうがあとあと苦労しなくて済みます。

 ちなみに数学の2番問題。9+99+999+9999+99999 この生徒は気合で解いていますが(笑)約半数の塾生は工夫して解いていました。実はこの問題、はるか昔平成の初めごろに私が受けた時の高校入試で出された第1問の問題です。いまだに覚えていたので出題してみました。

 うちの塾の伝統として、社会と理科はもう毎年得意にしている生徒がほとんどです。控えめに言ってもこの2教科の塾生の平均は近隣の塾の中でもかなり上位の方だと思います。数学もその次くらいでそこそこできるのですが、数学を一番得意にしてほしいというのが私の希望です。

期末5日前

 今日は期末テスト5日前です。昨日と同じで正午過ぎから中1⇒中2⇒中3と入れ代わり立ち代わりで塾生がやってきて勉強していきます。こちらから指示した内容を全員で考える時間もあれば、各自テーマを決めてそれぞれ別の教科に取り組むこともあります。

 正午といえば、昼の12時のことをなぜ正午というのか中2に聞いてみました。ちょうど平家物語が範囲に入っていて、その中に酉の刻=午後6時 ごろ というのがあったからです。

 正午の午は十二支の午つまり「うま」にあたります。
子:ね   丑:うし   寅:とら
卯:う   辰:たつ   巳:み
午:うま  未:ひつじ  申:さる
酉:とり  戌:いぬ   亥:い

24時間をこの12個で等分、つまり2時間ごとに呼び名が変わっていきます。最初の子:ね が夜中の0時ごろ(実際には幅がありますがここはアバウトに)以降2時間ずつずれるので丑が午前2時ごろ、寅が午前4時ごろ・・・  午が12時ごろになります。

つまり、お昼の12時はちょうど午の時刻だから正午 その前が午前 その後が午後です。ちなみに使う人は誰もいませんが、午前0時を正子といいます。まさこではなく、しょうしと読みます。

さらにちなみに、この十二支は方角も表しており、子が北の方角。時計周りに12等分し、卯が東、午が南、酉が西です。

地球の北極と南極を結ぶ線を経線またの名を子午線(本初子午線でおなじみ)といいます。もうお分かりかと思いますが、子午線の子と午は北と南を表します。塾の授業中にこういう話をたまーに混ぜています。おおむね感動しています(笑)

さて、今回の期末テストで大変かなと思うところは

中1は数学と理科、中2は理科と社会と英語、中3は理科と英語です。

中1の数学は方程式の文章題と関数(比例・反比例)です。方程式の文章題は定番問題はできるようになりましたが、ちょっとした応用になると苦労する生徒が多いようです。理科は濃度や結晶の問題でこちらにも計算があります。テストではなぜか理数系の方が結果は良いのですが、私としてはまだまだ安心していません。

中2の理科は電流です。範囲が狭いので内容が難しくなると思います。ほぼ計算なのですが中学生にとっては覚える公式が多すぎて大変なようです。社会は逆に範囲が広くて大変そうです。前回の社会の範囲は中部地方まで、で今回は関東と東北が追加されるのですが社会の範囲は毎回2年生で習った範囲全部となっています。つまり関東と東北だけでなく、九州から中部まで全部とそれ以外の産業とか人口とか地形とかとにかく中2の内容全部で、教科書で言うと120ページくらいあります。英語は前回がよろしくなかったので、今回は頑張ってほしいところです。

中3の理科はイオンです。中学ではイオン化傾向の概念を詳しく習わないので電池がちょっと難しいです。あとは中和に関するイオンの量のグラフなどは必出です。英語は文法が多めのようですが、短期間で覚えるには結構な量の文法事項が含まれています。数学は関数と相似の前半で、覚えることはそれほど多くなくどちらかというと考える問題です。塾ではその練習をしています。社会は範囲は広めですが、うちの塾生にとっては社会は得点源です。そういえば前回のテストでも中3理科は学年1位だった二人を含めて一桁順位が三人いました。今回もそれほど心配しなくていいでしょうか。

土日もテスト対策

 今日、明日の土日は昼すぎからずっと塾生のテスト対策です。埼玉県民の日だった14日(木)も同じようにテスト対策を行いました。私は正午前に塾に入り、午後1時前から中1⇒中2⇒中3の順で行うのがテスト前の土日のルーティーンとなっています。

 教科は学年によってバラバラです。今回は各学年とも古文が入っているので国語の説明にも時間をかけています。現代文は学校の授業をしっかり聞いて渡されたプリントとかワークを解いておけば何とかなりますが、古文はある程度の知識が必要です。そのあたりを説明します。ただ中学の範囲では説明不可能な内容もあるためこのあたりは難しいところです。

 例えば、係り結びの法則という超重要語句が出てきます。「ぞ」「なむ」「や」「か」のときは結びが連体形、「こそ」のときは已然形になるのは当然教えますが、じゃあ連体形や已然形とは何なのか。現代文の連体形と古文の連体形は若干違います。已然形はそもそも現代文には存在しません。私は高校で習った古文の文法をほぼ完ぺきに覚えているので理解していますが、説明するときに高校で習う知識を披露しても意味がないのです。

 同様のことが英語の教科書にもあります。今の教科書は文法を習うにはまったく不向きになっていますが、テストでは文法も出題されます。ところが今使っている教科書は説明抜きに、習っていない単元の内容が出てきます。ラウンドシステムありきで作られた教科書だから、文法に関しては二の次のようです。

 今回の範囲で大変そうな内容を次回触れてみたいと思います。

中間テスト結果2

 前に中2と中3の結果を書きましたが、遅れて中1の結果も判明しました。もう期末も近いためサラっと触れておきます。

 学校の学年平均との差で塾生の平均が一番良かったのは社会で、続いて英語と理科。この3教科はいずれも塾生の平均が学校の平均よりも約10点ほど上回っていました。社会と理科が良いのは上の学年と同じですね。それどころかここ10年以上当塾の傾向です。あとは英語も比較的よかったようです。

 今年の中1の英語の問題は去年と比べて範囲は同じですが、相当難しくなっています。うちの塾は定期テストの過去問を一切使わないので関係ありませんが、過去問を解かせている塾の生徒だと今年難しくなった英語のテストに戸惑ったことでしょうね。

 5教科とも塾生の平均は学校の平均を超えておりこの点は一安心です。5教科の合計でいうと学校の平均点より45点ほど上回っており当塾の中3には及びませんが、中2よりは高い結果となりました。小学生のときに見ていた感じだと5教科総合でも塾生の平均は学校の平均に届くかどうかと心配するような学年でしたが、中1になってだいぶ頑張っているようですね。